AFV（装甲戦闘車両）モデラー必見！Mr.カラーで究極のマット仕上げを実現する方法

この記事では、AFV（装甲戦闘車両）モデルの塗装において、テカリを完全に抑えたマットな仕上がりを実現するための具体的な方法を解説します。多くの方が悩む「艶消し塗料を使ってもテカってしまう」という問題に対し、Mr.カラー塗料を使いながら、プロのモデラーも実践するテクニックを惜しみなく公開します。基本色の選定から、艶消し剤の配合比率、トップコートの選び方、さらには塗装環境に至るまで、徹底的に掘り下げていきます。この記事を読めば、あなたもきっと、理想のマットなAFVモデルを完成させることができるでしょう。

AFV塗装で、テカらないマットな仕上げ方を教えてください。

以下の画像のような、表面が全くテカらないマットな塗装方法を教えてください。

現在、基本色に「艶消し」を混ぜ、仕上げにさらに艶消しトップコートを吹いていますが、それでもテカりを抑えきれません。

どのようにしたら良いでしょうか。

使用している塗料はMr.カラーです。

よろしくお願いします。

なぜマット仕上げが難しいのか？

AFVモデルの塗装において、マットな仕上がりを追求することは、リアリティを格段に向上させるために非常に重要です。しかし、多くの方が「艶消し塗料を使ってもテカってしまう」という問題に直面します。この問題の根本原因を理解することが、解決への第一歩となります。

まず、塗料の成分と光の反射の関係を理解する必要があります。塗料には、顔料、溶剤、樹脂が含まれています。顔料は色を出す役割を担い、樹脂は塗膜の強度や密着性を高める役割を果たします。艶消し塗料の場合、樹脂の中に「艶消し剤」と呼ばれる微細な粒子が添加されています。この粒子が、塗膜表面の凹凸を作り出し、光を乱反射させることで、テカリを抑える仕組みです。

しかし、様々な要因によって、この艶消し効果が損なわれることがあります。例えば、

塗料の配合比率の誤り：艶消し剤の量が少ないと、十分な凹凸が得られず、テカリが発生しやすくなります。
塗装方法の誤り：塗料の吹き付け量が多いと、塗膜が厚くなり、表面が平滑になりやすくなります。また、塗料の乾燥中に溶剤が完全に揮発しないと、テカリの原因となることがあります。
環境要因：湿度が高い環境下では、塗料の乾燥が遅くなり、テカリが発生しやすくなります。
塗料の相性：異なる種類の塗料を組み合わせる場合、相性が悪いと、艶消し効果が低下することがあります。

これらの要因が複合的に作用することで、せっかく艶消し塗料を使用しても、テカリが残ってしまうという結果になるのです。

Mr.カラーでマット仕上げを実現するための具体的な方法

Mr.カラーは、その発色の良さや塗膜の強さから、多くのモデラーに愛用されている塗料です。ここでは、Mr.カラー塗料を使って、究極のマット仕上げを実現するための具体的な方法を、ステップごとに解説します。

1. 基本色の選定と調色

まず、AFVモデルの基本色を選びます。Mr.カラーには、様々な基本色がありますが、AFVモデルに適した色は限られています。一般的には、ジャーマングレー、ダークグリーン、デザートイエローなどがよく使用されます。

基本色が決まったら、艶消し剤を混ぜて調色を行います。Mr.カラーの艶消し剤は、C-30 フラットベースを使用します。基本色とフラットベースの配合比率は、テカリの度合いを調整する上で非常に重要です。一般的には、基本色：フラットベース＝8：2の割合から始め、テカリの具合を見ながら調整します。よりマットな仕上がりを求める場合は、フラットベースの割合を増やしていきますが、あまり多くすると、塗膜が脆くなる可能性があるので注意が必要です。

調色のポイント：

少量ずつ混ぜる：一度に大量の塗料を調色するのではなく、少量ずつ混ぜて、色の変化を確認しながら調整します。
攪拌を徹底する：塗料とフラットベースを混ぜ合わせる際は、塗料が均一になるように、しっかりと攪拌します。特に、フラットベースは沈殿しやすいので、念入りに行いましょう。
テスト塗装を行う：調色した塗料は、必ずテストピースに塗装して、仕上がりを確認します。テストピースには、AFVモデルに使用するプラスチック素材を使用すると、より正確な仕上がりを把握できます。

2. 塗装方法

調色した塗料を、エアブラシを使って塗装します。エアブラシの操作は、仕上がりに大きく影響します。以下のポイントに注意して塗装を行いましょう。

塗装のポイント：

薄く、均一に：塗料は、薄く、均一に吹き付けます。一度に厚く吹き付けると、塗膜が垂れたり、テカリが発生しやすくなります。
距離と圧力を調整する：エアブラシとモデルの距離は、約10～15cmが目安です。エア圧は、0.1～0.15MPa程度に設定します。
重ね塗りをする：一度の塗装で完全に色を出すのではなく、薄く重ね塗りを行います。重ね塗りすることで、色のムラを防ぎ、より均一な仕上がりになります。
乾燥時間を守る：塗装後、塗料が完全に乾燥するまで待ちます。Mr.カラーの場合、乾燥時間は、気温や湿度によって異なりますが、20℃で約1～2時間程度が目安です。

3. トップコートの選択と吹き付け

基本色の塗装が終わったら、トップコートを吹き付けます。トップコートは、塗膜を保護し、さらにマットな質感を与える役割を果たします。Mr.カラーには、様々なトップコートがありますが、AFVモデルのマット仕上げには、Mr.スーパークリアーつや消しがおすすめです。

トップコートの吹き付け方：

薄く、均一に：トップコートも、薄く、均一に吹き付けます。
距離と圧力を調整する：エアブラシとモデルの距離は、約15～20cmが目安です。エア圧は、0.1～0.15MPa程度に設定します。
重ね塗りをする：トップコートも、薄く重ね塗りを行います。重ね塗りすることで、より均一な仕上がりになり、塗膜の保護効果も高まります。
乾燥時間を守る：トップコートが完全に乾燥するまで待ちます。Mr.スーパークリアーつや消しの場合、乾燥時間は、気温や湿度によって異なりますが、20℃で約1～2時間程度が目安です。

4. 塗装環境の整備

塗装環境は、仕上がりに大きく影響します。以下の点に注意して、塗装環境を整えましょう。

換気：塗装中は、必ず換気を行います。換気が悪いと、塗料の臭いがこもり、健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
湿度：湿度が高いと、塗料の乾燥が遅くなり、テカリが発生しやすくなります。塗装前に、湿度計で湿度を確認し、必要に応じて除湿機を使用します。
温度：塗装に適した温度は、20～25℃です。温度が高すぎると、塗料が乾燥しやすくなり、逆に低すぎると、乾燥が遅くなります。
埃：塗装中に埃が付着すると、仕上がりが悪くなります。塗装前に、塗装ブース内を掃除し、埃を取り除きます。

実践！テカリを抑えるための具体的なテクニック

上記の方法に加えて、さらにテカリを抑えるための具体的なテクニックをいくつか紹介します。

1. 塗料の希釈率の最適化

塗料の希釈率は、仕上がりに大きく影響します。Mr.カラーの場合、塗料：溶剤＝1：1～1.5の割合で希釈するのが一般的ですが、マット仕上げの場合は、やや薄めに希釈するのがおすすめです。薄めに希釈することで、塗膜が薄くなり、テカリを抑えることができます。

2. 塗装回数の調整

塗装回数は、仕上がりの色合いや質感に影響します。マット仕上げの場合は、重ね塗りの回数を少なくし、薄く、均一に塗装することが重要です。基本色とトップコートを合わせて、2～3回程度の重ね塗りが目安です。

3. 研磨とコンパウンド

塗装後に、どうしてもテカリが残ってしまう場合は、研磨とコンパウンドで調整することができます。まず、耐水ペーパー（#2000～#3000）で、塗膜表面を軽く研磨します。その後、コンパウンド（細目～極細目）で磨き、テカリを取り除きます。ただし、研磨しすぎると、塗膜が薄くなり、剥がれやすくなる可能性があるので注意が必要です。

4. トップコートの重ね塗り

トップコートを重ね塗りすることで、よりマットな仕上がりを実現することができます。ただし、トップコートを厚く塗りすぎると、逆にテカリが発生する可能性があるので、薄く、均一に重ね塗りすることが重要です。

成功事例と専門家の視点

多くのモデラーが、Mr.カラー塗料を使って、素晴らしいマット仕上げのAFVモデルを制作しています。ここでは、成功事例をいくつか紹介し、専門家の視点から、その秘訣を解説します。

成功事例1：徹底的な下地処理と丁寧な塗装

あるベテランモデラーは、AFVモデルの塗装において、徹底的な下地処理と丁寧な塗装を心がけています。まず、パーツの表面を丁寧に研磨し、表面の凹凸をなくします。次に、サーフェイサーを吹き付け、塗料の食いつきを良くします。基本色の塗装は、薄く、均一に重ね塗りを行い、乾燥時間をしっかりと確保します。トップコートは、Mr.スーパークリアーつや消しを使用し、薄く重ね塗りすることで、究極のマット仕上げを実現しています。

成功事例2：塗料の配合比率の最適化と塗装環境の整備

別のベテランモデラーは、塗料の配合比率の最適化と塗装環境の整備にこだわっています。基本色とフラットベースの配合比率を、0.8：0.2に設定し、よりマットな仕上がりを追求しています。また、塗装環境として、換気、湿度、温度に注意し、埃の少ない環境で塗装を行っています。これらの工夫により、非常に美しいマット仕上げのAFVモデルを制作しています。

専門家の視点：

プロのモデラーは、単に塗料を塗るだけでなく、様々なテクニックを駆使して、理想の仕上がりを追求しています。彼らの共通点は、

下地処理の重要性を理解していること：表面処理を丁寧に行い、塗料の食いつきを良くすることで、塗膜の剥がれを防ぎ、美しい仕上がりを実現しています。
塗料の特性を理解していること：塗料の種類や配合比率、希釈率などを理解し、最適な方法で塗装を行っています。
塗装環境を整えていること：換気、湿度、温度に注意し、埃の少ない環境で塗装を行うことで、仕上がりの質を向上させています。
経験と試行錯誤を重ねていること：様々なテクニックを試し、失敗から学び、より良い方法を模索しています。

これらの要素を参考に、あなたも、プロのモデラーに近づけるよう、日々の制作活動に取り組んでみましょう。

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まとめ：究極のマット仕上げへの道

この記事では、Mr.カラー塗料を使って、AFVモデルの究極のマット仕上げを実現するための具体的な方法を解説しました。基本色の選定から、艶消し剤の配合比率、塗装方法、トップコートの選び方、塗装環境に至るまで、様々なテクニックを紹介しました。これらのテクニックを実践することで、あなたもきっと、理想のマットなAFVモデルを完成させることができるでしょう。

最後に、重要なポイントをまとめます。

基本色の調色：基本色とフラットベースの配合比率を調整し、テカリの度合いをコントロールします。
薄く、均一な塗装：エアブラシを使って、薄く、均一に重ね塗りを行います。
トップコートの選択：Mr.スーパークリアーつや消しを使用し、塗膜を保護し、マットな質感を高めます。
塗装環境の整備：換気、湿度、温度に注意し、埃の少ない環境で塗装を行います。
実践と試行錯誤：様々なテクニックを試し、失敗から学び、より良い方法を模索します。

これらのポイントを参考に、あなたも、究極のマット仕上げを目指して、AFVモデル制作を楽しんでください。

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