新築マンションの「はばき」の隙間、防音仕様って本当？専門家が教える対処法

この記事では、新築マンションの「はばき」の仕様に関する疑問にお答えします。防音効果の真偽、今の状況で修繕を求める方法、そして将来的なメンテナンスについて、具体的なアドバイスを提供します。新築マンションの購入は大きな決断であり、後悔のない選択をするために、専門的な視点からサポートします。

まず、今回の相談内容を見ていきましょう。

家・マンションの部屋の“はばき”の仕様について質問です。

大手不動産会社（Ｓ不動産）の新築マンション[埼玉県]を購入予定（本契約済、引渡し予定２月末、ローン支払い手続き完了前）なのですが、12月の内覧会(竣工検査)の立会の際に、数箇所の傷等を指摘、翌週に修理後の確認をしました。

ただ気になっているのは、立会の際に妻が「すべての部屋で、“はばき”が浮いていて、床との間に４～５ミリ位のすき間がある」と指摘しましたが、立会い時のゼネコン（Ｋ土建）の担当者は「全部屋防音用に浮かせた仕様になってます。（ここの大手）不動産会社さんの仕様でそうなってます」と言われました。

私は「そうなんだ」と思い、妻も「契約前のモデルルームでは気づかずに、もう契約しちゃってるし」と諦め、その場ではすき間を直してくれなんて言いませんでした。

立会の直後に、不動産会社の担当の営業さんも「最近は防音の為にそういった仕様になっていて、今ではウチ（Ｓ不動産）のすべての物件でそうなってますよ」と言ってました。

子供(６歳)には、ホコリやダニのアレルギーがある上、通常の掃除機だけではすき間を綺麗にできなくホコリがたまりそうですし、いちいち棒などで掃除するのはかなり大変だと思います。

妻も私も、内覧会ではそんな仕様の“はばき”があるのかとはじめて知ったのですが、本契約をして頭金360万も支払った後でしたので、「仕方ない」と考えるようにしてきましたが、ローン支払手続きの完了と引渡し日が近づいてきて、また引越しの話などをしはじめると、どうしても大丈夫か気になってきてしまい、どなたかに聞いてみたくて質問しました。

本当に[防音効果]があるのでしょうか？（マンションのパンフレットやＨＰ、Ｓ不動産・Ｋ土建やその他WEBで調べても情報が見当たらず）
営業さんにも、立会いの時以来、この件には触れていないのですが、今この状況で言い出して、直してもらえるものでしょうか?
“仕様”だから仕方がないと、地道に掃除をするべきなのでしょうか？

ご存知な方にお教えいただきたく、また、同じように気になった方や、すでにお住まいの方などからもご意見をいただけるとうれしいです。どうぞよろしくお願いいたします。(長々とすいません)

新築マンションの購入は、人生における大きな決断の一つです。多くの方が、夢と希望を胸に、新しい生活をスタートさせることを楽しみにしていることでしょう。しかし、いざ入居してみると、様々な問題に直面することもあります。今回の相談者様のように、内覧会で初めて気づいた「はばき」の隙間に関する疑問や不安は、まさにその一つです。

この記事では、新築マンションの「はばき」の仕様に関する疑問について、専門的な視点から詳しく解説していきます。防音効果の真偽、今の状況で修繕を求める方法、そして将来的なメンテナンスについて、具体的なアドバイスを提供します。この記事を読むことで、あなたは以下のことがわかるようになります。

「はばき」の隙間が本当に防音効果があるのかどうか
今の状況で修繕を求めることができるのか
将来的なメンテナンス方法と注意点

1. 「はばき」の隙間の防音効果について

まず、最も気になる「防音効果」について解説します。ゼネコンの担当者や不動産会社の営業担当者は「防音のため」と説明していますが、その根拠は明確ではありません。一般的に、「はばき」の隙間が防音に貢献するメカニズムは、以下の2点が考えられます。

空気の遮断: 隙間があることで、音の伝達経路を一部遮断し、音の漏れを抑制する可能性があります。特に、低い周波数の音（低音）は、隙間がない方が伝わりやすい傾向があります。
振動の吸収: 「はばき」と床の間に隙間があることで、床から伝わる振動を吸収し、音の伝達を抑制する可能性があります。ただし、隙間の幅や「はばき」の材質によっては、効果が限定的であることもあります。

しかし、これらの効果は、隙間の幅や「はばき」の材質、その他の防音対策（二重窓、防音ドアなど）との組み合わせによって大きく左右されます。単に「はばき」の隙間があるだけで、劇的な防音効果が得られるとは限りません。マンションのパンフレットやHP、その他の情報源で具体的な防音性能に関する記載がない場合、その効果は限定的であると考えるのが妥当でしょう。

もし、防音性能を重視するのであれば、以下の点に注意してください。

マンション全体の防音性能: 窓、ドア、壁、天井など、マンション全体の防音性能を確認しましょう。
防音に関する具体的な説明: 不動産会社や施工業者に、具体的な防音対策と、その効果について説明を求めましょう。
第三者機関による評価: 可能であれば、第三者機関による防音性能評価（例：遮音性能試験）の結果を確認しましょう。

2. 今の状況で修繕を求めることは可能か？

次に、現在の状況で修繕を求めることができるのかどうかについて検討します。本契約が完了し、頭金も支払っている状況では、修繕を求めるハードルは高くなります。しかし、諦める前に、以下の点を検討してみましょう。

契約内容の確認: 契約書に「はばき」の仕様に関する記載がないか確認しましょう。もし、仕様に関する具体的な記載がない場合、隙間があることが契約違反に該当するかどうかを判断するのは難しいでしょう。
重要事項説明書の確認: 重要事項説明書に、防音に関する説明や、仕様に関する記載がないか確認しましょう。もし、説明と異なる場合、契約不履行として修繕を求めることができる可能性があります。
証拠の収集: 内覧会での指摘内容や、不動産会社やゼネコンの担当者との会話の記録（メール、録音など）を保管しておきましょう。これらの証拠は、交渉の際に役立ちます。

これらの確認を行った上で、不動産会社に修繕を求める場合、以下のステップで進めるのが一般的です。

書面での連絡: まずは、書面（内容証明郵便など）で、修繕を求める旨を不動産会社に通知しましょう。この際、具体的な問題点と、修繕を求める理由を明確に記載します。
交渉: 不動産会社との交渉を行います。担当者との話し合いだけでなく、必要に応じて、上司や責任者との面談を申し込むことも有効です。
専門家への相談: 交渉がうまくいかない場合、弁護士や建築士などの専門家に相談しましょう。専門家の意見は、交渉を有利に進めるための強力な武器となります。
紛争解決: 最終的に、交渉が決裂した場合、紛争解決機関（例：住宅紛争処理支援センター）を利用することも検討しましょう。

ただし、修繕が認められるかどうかは、個々のケースによって異なります。契約内容、証拠の有無、交渉の進め方など、様々な要素が影響します。専門家への相談は、あなたの状況に最適なアドバイスを得るために不可欠です。

3. 将来的なメンテナンスと注意点

もし、修繕が難しい場合、または、修繕を行ったとしても、将来的に隙間ができてしまう可能性がある場合、日々のメンテナンスが重要になります。ここでは、具体的なメンテナンス方法と、注意点について解説します。

3-1. 掃除方法

「はばき」の隙間にホコリやゴミが溜まると、見た目が悪くなるだけでなく、アレルギーの原因になる可能性もあります。こまめな掃除を心がけましょう。具体的な掃除方法は、以下の通りです。

掃除機: 隙間用のノズル（細いノズル）を使用して、ホコリやゴミを吸い取りましょう。
ハタキ: 定期的にハタキでホコリを払い落とすのも効果的です。
隙間掃除用具: 100円ショップなどで販売されている隙間掃除用具（細いブラシやヘラなど）を使用するのも便利です。
ウェットティッシュ: 汚れがひどい場合は、ウェットティッシュで拭き掃除をしましょう。ただし、水分が残らないように、しっかりと乾燥させてください。

掃除の頻度は、部屋の状況や、家族のアレルギーの有無などによって異なりますが、週に1回程度を目安にすると良いでしょう。

3-2. 隙間の対策

隙間からホコリが入り込むのを防ぐために、以下の対策を検討することもできます。

隙間テープ: 隙間を埋めるために、隙間テープを使用することができます。ただし、テープの種類によっては、剥がれやすかったり、床材を傷つけたりする可能性がありますので、注意が必要です。
コーキング: 隙間をコーキング材で埋めることもできます。ただし、DIYで行う場合は、技術が必要になります。また、コーキング材の種類によっては、床材との相性が悪い場合がありますので、専門家（リフォーム業者など）に相談することをおすすめします。
換気: 定期的に換気を行い、室内のホコリを外に排出しましょう。

3-3. その他の注意点

「はばき」の隙間に関するその他の注意点として、以下の点が挙げられます。

定期的な点検: 定期的に「はばき」の状態を点検し、隙間の変化や、異変がないか確認しましょう。
専門家への相談: 隙間の問題が深刻化した場合や、DIYでの対策が難しい場合は、専門家（リフォーム業者、建築士など）に相談しましょう。
情報収集: 同じような問題を抱えている他の入居者の意見を参考にしたり、インターネットやSNSなどで情報を収集したりするのも有効です。

新築マンションでの生活は、快適で楽しいものであるべきです。「はばき」の隙間に関する問題は、小さな悩みかもしれませんが、放置しておくと、ストレスの原因になることもあります。この記事で紹介した情報やアドバイスを参考に、問題解決に向けて積極的に行動しましょう。

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4. まとめ

この記事では、新築マンションの「はばき」の隙間に関する疑問について、以下の3つのポイントに焦点を当てて解説しました。

防音効果: 「はばき」の隙間が防音に貢献する可能性はあるものの、その効果は限定的であり、マンション全体の防音性能との関係性も考慮する必要があります。
修繕の可能性: 本契約後であっても、契約内容や証拠の有無によっては、修繕を求めることが可能です。専門家への相談も検討しましょう。
メンテナンス: 日々の掃除や、隙間対策を行うことで、快適な生活を維持することができます。

新築マンションでの生活は、期待と不安が入り混じるものです。今回の記事が、あなたの不安を少しでも解消し、快適な生活を送るための一助となれば幸いです。もし、さらなる疑問や不安があれば、専門家への相談を検討することをおすすめします。

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