転職経験者に学ぶ!職種別転職体験談

営業職という分野にプロ意識を持つ自分としては、成功の証(インセンティブ)を頂くことが大きなモチベーションとなっています。

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Yさん / 31歳 / 男性 / 鳥取県
転職前:不動産販売営業
転職後:コンサルティング営業

転職成功

-転職前の企業での業務内容を詳しく教えてください。
住宅営業をしていました。
反響営業といってWebサイトやチラシから興味を持って下さったお客様や来店時に商品を無料でお渡しするイベントに釣られてご来店頂きましたお客様に対し、アプローチをしていく営業スタイルの会社でした。

まずはアンケートを実施します。
ここでは、お客様の住所・氏名・年齢・電話番号に加えて年収を聞き出さなければなりません。
この時点で、不信感を持たれていると年収を教えて頂けません。
コツとしては弊社に来店されるお客様のラインはここですと、年収200万台を指さすことです。
それをすることによって所得が低い方でも馬鹿にされるという心理を持つことなく接客に入ることが出来るのと、高所得の方に対しては優越感を抱かせて油断をさせることが出来ます。

これは隠されることが多いのですが、競合の住宅会社はどこを見て回っているかもヒアリングをします。
なぜ【隠されるか】というと、競合の住宅営業マンがお客様に指示をして、ここの会社を見てきて情報を下さいと入れ知恵をされていたり、やはり本命の会社というものは隠されるものだからです。
では、次に進みます。
これは会社によって違うのですが、私はアンケートを取った後は即座にモデルハウスや建売物件の案内をしていました。案内した後は着座をして頂き、家の建坪数、土地の坪数、予算はいくら等をヒアリングしていきます。これが俗にいう詰めるという作業ですね。
自分は注文住宅はしていなかったのですが、注文住宅の場合はお客様が家を建てるということで、浮かれてしまい予算を考えずに理想の家を想定してしまい、全てお客様の要望をお聞きしてしまうととんでもない金額になってしまうことが多いです。
建売住宅はお客様を物件に合わす営業で、注文住宅はお客様の要望を聞き出し叶える営業という点で全く相違していますことをここで挙げておきます。
建売住宅は有形商材、注文住宅は無形商材ですので、売り方から買い方から全く異なってきます。
当たり前ですが、注文住宅の方が同じ建坪でも高いことがほとんどです。
お家を建てるのに重要なのは高所得者という例外を除きまして、理想の家を建てることではなく、どれだけのことをお家づくりをする上で妥協するかということです。

住宅ローンでは年収の3分の1の金額を1年間の支払い金額に出来てしまうので世帯年収が300万円のご家庭でも3500万円のローンが組めてしまい、金利0.8%だとして月々の支払いが95000円で組めてしまうのが怖いところです。
ローン破産をされている方はこういった限度額いっぱいの計画をしてお家を建てられてる方が多いはずです。
住宅営業は会社からしたらただの【使い捨ての駒】にすぎないので、本当にお客様のことを考えてご提案をしている方は少数です。
やはり高い買い物なので自分本位な営業マンは見透かされて話自体が進まないのですが、売れている営業に取っても所詮は他人事です。
やはり、営業に全てを任せるのではなく、出来る限りの努力はして自分の人生は自分で決めるという姿勢が一生の買い物に関しては大事となってきます。

話を戻します。
この物件像や予算に対してのヒアリングで信用を掴み、その場で事前審査を打診します。
事前審査に関しては、お客様源泉徴収票を頂くことになる為、それを見せても良い営業と判断して頂かなければ話が進みません。
とにかく、高額商品の営業は口が堅いという印象を持たれないと売れるのは厳しいです。
なおかつ、重要なことを軽くいうという人間性も必要となってきます。
何故かというと重要なことを重く話されるとお客様はとても不安になってしまうからです。

話を戻します。
事前審査を頂いた場合は源泉徴収を頂き、これを持って銀行に走ります。
別にお客様ご本人が自らされても問題はないのですが、ご自身でされる方というのはほとんどいらっしゃいません。

ちなみに、よほどのことがない限りは事前審査は通ります。

よほどのことというのは、ローンの滞納を過去にしていたか、ローンの踏み倒しをしていたか、クレジットカード等でかなりの借入をされているという点です。
借金の金額については事前審査をする前に基本的にヒアリングを行い詰めておりますので、そもそも事前審査をして発覚をすることはないのですが、私の担当したお客様では昔クレジット払いの踏み倒しをされて信用情報に傷がついており、ローン自体が組めないという方がいらっしゃいました。

話を戻します。
事前審査を通過した場合は、お客様の連絡先に電話をし、事前審査を無事通過し「おめでとうございます」ということをお伝えし、ご来店のご予定を頂きます。
これを次アポといいます。
住宅営業の世界では次回ご来店して頂くアポイントを頂くことを次アポといい、次アポをとれるか否かという点で新人の営業の場合は優秀か否かの区別をつけられます。
慣れてくると見込みがあるお客様かどうかで、次アポを取るかどうかというのを判断する見切りの能力が重要となってきます。
所詮、アポイントが取れたところで話が前に進まなければ意味がないわけですからね。
余談ですが仕事をしているアピールをするために、冷やかしのお客様に対してあえて次アポを取る営業も多数います。

事前審査を通過されたお客様に対しては競合との本当の争いが始まります。
その争いを制してクロージング(契約をお客様に対して迫ること)を通過すれば契約日を設定し契約となります。
実際にクロージングが成功しても契約をするまではやっぱりやめたでひっくり返ることが十二分にあるので、決して油断は出来ません。
契約時には、重要事項説明書を用いて重要事項を説明した上で、売買契約と一緒にご署名ご捺印を頂きます。
そしてめでたく人生で最も高い買い物とされる不動産物件のご契約というわけです。
ご契約あとは地鎮祭、木管検査、仕様の打合せの過程を通して物件の引き渡しをするというところまでが、住宅営業の一連の流れとなります。
-転職を考えたきっかけを教えてください。
元々は片田舎で活動をしていた小さい会社だったのですが、多額の融資を受けての急激な業務拡大を行い、結果として業績悪化や外部から業界経験がなくトラブルシューティング能力もない幹部職員を登用し、組織の形骸化が起こりました。
それに伴い副社長等の経営陣を含む管理職及び先輩陣が大量離職し、会社が機能していない状態となったのと、インセンティブの未払いが起こり会社に対して強い憤りを感じたのがきっかけです。
お金が全てではないですが、住宅営業という仕事柄、休みの日でも容赦なく会社やお客様からの連絡がきて、まるで休めないのでインセンティブはそのマイナス要因を容認する為の気持ちの部分でも、支払ってもらわれなければ話になりません。

当時は人が辞めすぎて引継ぎが出来る社員がいなく、新しい中途社員が入社するというタイミングを見計らわなければ退職が出来ない程の人員不足状態でしたね。
人員不足により、営業の仕事でないアフターフォローやクレーム処理までも当時は行い疲労は極限に達してました。

そのような状況下でどうやって会社の人員を補充していたかというと、入社前の面接で実績を上げれば給料を上げる、またはインセンティブを渡すという説明を行い、営業職や専門職である2級建築士を入社させていました。
実際には説明を受けた内容の昇給やインセンティブは実現されず、不満をもった社員のほとんどは退職です。
当時若かった私もそれに引っ掛かってしまいました。
口約束で、書面でインセンティブや昇給表を要求しなかったのが就職失敗の原因です。
書面で待遇や成果に対しての報酬が用意できない会社であれば、信用をせずに交渉決裂させないといけないということを学習するいい機会となったのは間違いないですが、当時は世間知らずだった為にこういった雇用契約を結んでしまいました。
成果をあげていたにも関わらず、インセンティブがもらえなかったという点はとても不満を感じました。
-この業務だけはもっと続けたかったという業務があれば教えてください。
正直、住宅営業自体は面白かったです。
特にモデルハウスや建売住宅の案内で住宅の構造や立地面の利便性について説明していくのはものすごく面白さを感じました。
まし、契約を結びお客様に喜んで頂くことで、自分までも喜びを共有することが出来るという点は住宅営業のやりがいの最たる点ではないでしょうか
また人様の年収を聞き出して実際に源泉徴収を預かるという業務も、住宅営業をしていないと中々経験をすることのできないものだったと実感をしています。
-転職活動はどのように行いましたか?
ハローワークやindeedで応募して自力で転職活動を致しました。
-転職後の会社に入社を決めた理由を教えてください。
やはり営業なのでインセンティブに魅力を感じました。
-転職後の会社での業務内容を詳しく教えてください。
経営者に対して行う法人営業です。
-入社前のイメージと違っていたところはどんなところですか?
入社後のギャップはございません。
-仕事の難しさ、辛さを感じた点はありますか?またそれはどのように克服しましたか?
ITツールを用いてのインサイドセールスですので通話を初手にしての営業となり、かなりの架電件数をかけるのが辛いところですね。
自分の場合は毎日180~320件は法人に対して架電を行っております。
営業の世界は遅い歩みでも続けた人が勝つ世界です。
成果をあげること自体を目的をしてしまいましたら、「どこかで成果をあげればいい」、「成果を出したので休もう」という思考になり怠けてしまうからです。
必ず大きな成果につながると信じ件数をかけること自体を目的として克服を致しました。
-仕事の中でやりがいを感じた部分はどこですか?
新規開拓営業は大変きつい業務ですので、自ら課した件数をこなし自分に打ち勝ったと実感できる時です。
-転職は成功でしたか?失敗でしたか?
成功です。
-なぜそのように感じましたか?
インセンティブがきっちりと支払われて、仕事に対してのサポート体制も十分だからです。
-この仕事の個人的な楽しみ方を教えてください。
成果主義なので、営業職という分野にプロ意識を持つ自分としては
成功の証としてきちんと報酬を頂けるのは大きなモチベーションとなっております。
-この転職からどのようなことを学びましたか?
ビジネスではエビデンス(証拠)取りが全てです。
給料体系や待遇などをきちんと文面でだして頂ける会社と契約を結ぶことが重要だと学びました。
さらに、営業職では言った言わないで揉めることや、成果をあげたらあげたで不正をして成果をあげているのではないかという点を疑われることが多いので、営業活動に対しての裏を取れるシステムや、環境づくりをしてくれる会社で働く事の大切さを学びました。
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